雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

オン・ザ・ロード

「相変わらず?」

相変わらずか

そう友達に聞かれて「まあね」と答えた

車に乗り込むとすぐにシートベルトを締める

車内には大きめの音量で音楽が流れている

友達はすぐに車を出してまずコンビニに寄る

いつも通りジュースを選んで他には見向きもせずにレジに向かう

友達が車に財布を忘れてきたと言って戻りかけるけど俺が出すからいいと言うと止まる

その後コンビニの外にある灰皿を囲んでタバコを吸う

車が新車で車内で吸うのは控えているらしい

まだ新鮮な気持ちの内はそういうのがあるのはわかる

他人のものだとわかりにくいけど

外から雑誌が並んでいるのが見えて漫画の話になる

俺はもうその雑誌は買っていなかったので話の筋は途中までしか知らない

あのキャラクターを死なせたのはもったいないと話す

きっと作者も後悔しているはずだ

タバコを吸い終わると車に乗り込む

エンジンをかけると音楽が流れる

今度は落ち着いて聴くことができる

当然のようにいつもこのバンドの曲を聴いている

友達に他の歌手には興味が無いのかと聞くと無いと言うしわからないとも言う

それは俺も同じだ

ウインカーを左に出して道路に合流する

この時間では車の通りも少ない

カーナビの液晶画面には熱唱するバンドのライブビデオが流れている

何度も通った道路で今懐かしさを感じる

視線の先で点滅する青と黄色

赤信号で止まる

「それで体調の方はどうなの?」と友達が聞いてくる

「いいんじゃない」と俺が答える