雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

息詰まる大蛇

信号待ちを繰り返している

グルグル回って今はどの方向に向かっているのかわからない

ビルの合間から目印になるものを探そうと周りを見渡す

もしかしたら海が見えるかもしれない

ある間隔ごとに電柱が林立していてその間に何本もの電線が垂れ下がっている

別にその光景が嘆かわしいとかじゃなくてこの電線一本一本にどういう役割があるのかが気になる

一本はものすごく太くてそれは無機的なものから巨大な蛇になり変わりそうな熱みたいなものを感じる

それを友達に話して聞いてみようかと思ったけどたぶんつまらなそうにあしらわれるだけだろう

木材で出来た古い商店が並んでいる場所があってそれが営業中なのかはわからない

通り過ぎていく景色がセピア色になって記憶の端から消えていく

それは夕日がそう見せているわけじゃなくて僕がかけているサングラスのせいだろう

方位磁石でもあれば行き先の見当がつくかもしれない

大航海時代

何故かそんな言葉が浮かんできた

羨ましいのかもしれない

車の中ではJ-POPがかかっている

信号は赤だ

その間に思ったのはこの信号も青色発光ダイオードと関係があるのかということ

それを友達に聞いてみると「そうだ」と言って信号は青に変わる