雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

HANABI

花火が上がる

音が遅れて聞こえてくる

花火がはじけた後にバンバンと乾いた音が響く

近くのブロックの堤防に登って斜め上を見上げる

キレイだと思う

それは口には出さない

海沿いにある場所で大勢の人が集まっている

浴衣を着ている女の人もいてイベント事という感じで盛り上がっている

カップルで来ている人も多い

ポケットからタバコを出す

タバコの箱はクシャクシャになっている

向こう側のブロックの堤防に女の二人組が上がってくる

ヒールの付いたサンダルを履いていて堤防に登るのに苦労している

それを僕と友達は見ている

友達と目を合わせて手伝ってあげようかと話す

立ち上がってその二人組のところへ行って何も言わずに腕を掴んで引っ張り上げてやる

二人はありがとうございますと言って服の汚れを払っている

それを僕達はしばらく眺めていたけれどそれ以上は進展しそうな感じがしなくて元の場所に戻る

タバコに火をつける

友達も同じことをしている

斜め上を見上げると花火が次々と上がっている

気になってさっきの二人組の女の方を見る

二人共髪の毛は茶髪のロングで体は細身で露出の多い格好をしている

さっき見た顔はもう忘れてしまった

その時向こうの二人組もこっちを見ていて目が合ったような感じになる

花火は相変わらず連発していて僕はまた斜め上を向いて花火に見入っているような振りをする