雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

まっしろ

まっしろな壁紙

ここが病院じゃなかったら住んでみたい部屋だと思いそうな感じ

カーテンが風で揺れている

窓からの日差しが白すぎる壁に反射して霞んだように見える

外を眺めている

視線の先に見えるグラウンドでランニングをしている人がいる

汗だくで倒れそうな感じ

それが望んだ事なのかは見ているだけではわからない

僕だったらやらないだろうと思う

空は晴れて薄い雲が長く伸びている

遠くの方に海が見えたらいいなと思って目を凝らす

足音が近づいて来て看護師が入ってくる

目が合った瞬間に大丈夫かと聞いてくる

あまりにもつまらない質問で僕は頷くだけで目を逸らす

飛行機が飛ぶ音がするけど音だけで姿は見えない

空を見上げて探してみたけど同じだ

それを見ていた看護師がまた大丈夫かと聞いてくる

その質問には答えずにとりあえず顔だけは向ける

女の看護師で同い年くらいに見える

その制服を脱げば普通の女子という感じ

ここで会わなければ会わないままだったかもしれない

それでもそのアイデアが好転することは無いだろう

また外を眺めるとグラウンドでランニングしていた人はまだ走り続けている

大丈夫?

僕もそう思ったし看護師もそう言ったけどその視線の先は交じり合わない