雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

予感

首を左右にふる

周りの人並みに少し戸惑う

駅に向かうのはわかっている

落ち着いた場所に移動したい

一人で考えなければならないことがある

そういう予感がする

電車の中は満員で座ることは出来ずにつり革に掴まる

そこにいる人達はそれぞれに向かっていく場所があるはずでそのことに少し安心する

なんとなく川沿いの公園に行く

都会の中でも自然に囲まれた雰囲気があって落ち着くことができる

川の中では鴨が泳いでいる

こんな都会の中にどこからやって来たのだろうと思う

もしかしたら意図的に公園の雰囲気のために連れて来られたのかもしれない

それでも鴨達は不満など知らないような顔で列をなして泳ぎ続ける

嫌になればその羽で飛んでいくこともできるだろうとも思う

木で出来たアンティーク風のベンチに座る

遠くの空を眺める

真冬の空は薄い雲に覆われている

彼は私を見つけるだろうか

今度は私の方から彼に寄り添いたいと思う

それが必要だと思う

それを感じながら手袋をした手のひらでお腹をやさしくさする