雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

HERO3

友達が出てくると犬と戯れはじめる

犬は喜んでいるのか跳ねるように飼い主に跳びつく

首輪に繋がれている鎖がピンと張って犬小屋がガタガタ揺れる

その様子を僕たちは黙って見ている

友達が車に乗り込む

助手席の友達が遅いと一言言う

後部座席の友達はそう?と言ってまだこの雰囲気に入り込めない

僕はバックして車を出してさっき来た道を戻り始める

助手席の友達はあからさまに後部座席の友達を責める

それに対する反応はあっけらかんとしたものだ

それは僕も同じで本気で怒っているわけで無いのはすぐにわかる

本気で怒るなんてことはありえない

そこまで固執するものが僕らにはありえない

車はまだ少ないままで僕はゆっくりと走っている

スピードを上げても意味が無いのはわかっている

それくらい慣れた道で他の友達もわかっている

後部座席の友達はタバコを吸わない

それは誇ってもいいような気がする

元々は僕の友達じゃなかった

友達の友達でそれを繋いだのは助手席の友達

車の中ではCDがかかったままグルグルと回り続けている

少し先の方で道路が大きく180度カーブしている

僕は少しスピードを上げて思い切り遠心力が掛かるようにする

カーブの形に体が傾く

それに対する友達の反応はオーッという感じでこれだけはいつも成功している