雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

On Your Mark?

信号待ちをしている

この信号が青になれば一斉に動き出す

ヨーイドンに反応するのは俺だけで他には誰もいない

いつも通りどこに向かっているのかわからない感覚

時刻は夕方辺りでもうすぐ暗くなり始める

右折する交差点で迷子だ

この辺りの道路はどこを入ってどう出るかがはっきりしない

姿勢が前のめりになって考え始める

待ち合わせの時間を気にし出す

遅れるよりも早過ぎる方が嫌だ

待たせておけばいい、いつも待たされているのは俺の方なんだから

車の数が異常に多いような気がする

ヘッドライトもまばらに点灯し始める

あいつだったらどうだろう

こんな状況でも意気軒昂と真っ直ぐ前を見つめるのだろうか

その姿を見つめる俺はきっと惨めな気持ちになるんじゃないか

すれ違う車のヘッドライトが俺の顔を照らす

相手のドライバーと目が合うような気がする

何故か眩しいような感じがして顔をしかめてしまう

その時なんとなく何かしようとした俺はおもむろに手を伸ばしてサングラスを取ろうとする