雨からの物語

心が鏡にうつる詩集

ハイキング

丘を登るとようやく家が見えてくる

しばらく立ち止まって息を整える

辺りを見回すと素晴らしい景色で息を呑む

ここまで来た甲斐があった

高鳴る心臓の鼓動と切れる息の音が体に染み渡る

視線の先に家が見える

ささやかな小さな家だけどログハウス風の温かみを感じる家だ

友達がテラスまで出て待ち構えている

全身でジャンプしながら目一杯に手を振っている

そこまでの距離の間が少し照れる

気まずくはない、久しぶりの再会だ

笑顔

こんなに自然に笑えるとは知らなかった

俺達が西欧人なら抱き合ってキスでもしたかもしれない

「よく来たな」

この労いの言葉がよそよそしい、でもうれしい

とりあえずはこれでいいんだ

まずは荷物を降ろさせてくれ、その間にお茶の準備でも

友達はわかっているとでも言うような背中を向けて一旦キッチンへ引っ込む

俺はソファーに座って一つため息をついてみる

積もる話は山ほどある

こんな景色だ

俺は声を上げて笑った

その声を聞いて友達はこっちを覗きこんで笑っている

部屋の中を見渡す

初めて来た場所でも俺の心は一つだ

ドッシリと待ち構える

さあ話を始めよう

本当に積もる話が山ほどあるんだから